プリンセスプリンセス・村上春樹・太陰太陽暦

プリンセスプリンセスの曲『M』は、なぜMなのでしょう。

その歌詞「あなたの声聞きたくて 消せないアドレスMのページを 指でたどっているだけ」の「消せないアドレスMのページ」と「星が森へ帰るように 自然に消えて ちいさな仕草も いつまでもあなたしか見えない私も」の「あなたしか見えない私も」と『Diamonds』の「冷たい泉に 素足をひたして 見上げるスカイスクレイパー 好きな服を着ているだけ 悪いことしてないよ 金のハンドルで 街を飛びまわれ」の「好きな服」と「金のハンドル」はそれぞれ対応していそう。「消せないアドレスMのページ」と「好きな服」の働きは村上春樹にとっての「うなぎ」の働きと同じでしょうね(〈不在としてしか現前しない他者〉のためにある)。なぜそういうものが必要か。否応なしにありえてしまうものがあるから。「あなたしか見えない私も」と「金のハンドル」。村上春樹にとっては「たき火」。

この「あなたしか見えない私も」・「金のハンドル」・「たき火」はどちらかといえば夜の領域(それしか見えていないという意味では悲しい領域)のもの。対して「消せないアドレスMのページ」・「好きな服」・「うなぎ」は昼の領域(選択の余地があるという意味では明るい領域)のものと分類できそう。とするとプリプリのその曲や村上春樹のそうした小説はいうなれば「太陰太陽暦的世界観」に生きている。

太陰太陽暦はその字の通り月と太陽、両方の運行を暦にしている。その暦では閏月を入れて一年13ヶ月になることがある。

アルファベッドのⅯはAからして13番目だが、何かしら関係があるのだろうか。それとも偶然か。