神話なのか〈ひと〉の生態なのか

昔、丘に住む人々はその時まで幸せに暮らしていました。その時あるひとりの少女がいつものように生きられなくなりました。体に不調が起きたのです。幸せな暮らしはいくぶん衰退しました。丘に住む人々のある者は海へある者は山へと入っていきました。そこでそれぞれ見つけたものを手に、みな山の麓の扇央に向かいました。そこはあたり一面見渡せ、空の星々が近い場所でした。人々は海あるいは山で見つけてきたものを少女の周りに置き、あたり一面からやって来るものと空の星々の運航の力を借りるようにして少女の体の回復を試みました。回復しました。少女は不調から回復するまでの道筋をかたちにして、小高い丘にあるお家に帰って行きました。そのかたちの傍らには人々が海あるいは山で見つけてきたものがありました。

不調から回復するまでの道筋をかたちにしたものやその傍らのものものは、その時代時代の現実を支え、今もそこにやって来るものを迎え続けています。